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キャラクター編

別にディスクゲームのことじゃないです。ディスクの書き換えもオススメですけど。(^^;

ファミコンエミュレータをやってる人の中には、何人か変なキャラのスーパーマリオをやったことがあると思います。マリオが主人公になってる「ゼルダの伝説」なんかもやったことがあるかも知れません。しかし、大抵のソフトは主人公を書き換えただけとか、動きの途中で元のキャラが出てしまったりとか、色がおかしかったりしてアラが目に付きます。それなら自分で完璧な物を作ってしまおうって事で、今回はゲームのキャラクター書換の紹介です。僕の実体験も絡めながら説明していきます。


まず、書き換えるソフト(以下、元ソフト)と、書き換えるキャラクター(以下、変更キャラ)を考えます。この時に注意しなければいけないのが、元ソフトはできるだけ、初期のファミコンソフトを選んだ方がいいということです。それはなぜか・・・?いかに書き換えとはいえ、1つのソフトのキャラクター(以下、キャラ)をいじるのは、そのソフトのキャラを1から作成するのとほぼ同じぐらいの作業量が必要だからです。使い回された部分のキャラ解析から始まり、パレット修正、ないパターンの作成など、普通にキャラ作りをする時には考えなくてもいい作業もいっぱいあります。

それと、変更キャラは、少なくとも思い入れのあるゲームのキャラにするのを、オススメします。なにしろけっこう時間がかかりますから、思い入れがないと、間違いなく途中でやる気無くしますよ。(できれば、元ソフトも思い入れのある物の方がいいです。←僕はこれでハマった。)

当たり前のことですが、アクションゲームのキャラを、シューティングのキャラに変えるなんて考えちゃいけません。そういう書換もある意味「アリ」なのかも知れませんが、やるからには他人に「すごい!」と言われる物を目指しましょう。(一発ウケはしますけどね・・・)

できるだけ等身やサイズ、スクロール形式が近い物を選びましょう、適当に選ぶと間違いなくハマります。ファミコンでは、16×16、32×16(数値はドット)のサイズが比較的多く使用されています。(スーパーマリオのちびマリオが16×16、大きくなったマリオは32×16です。)

僕は元ソフトを「ドルアーガの塔」、変更キャラを「ゼルダの伝説」にしました。

理由は、どちらも上から見たソフトで、動く方向が4方向である事、出てくるキャラクターが、ほぼ同じサイズで、比較的似ているキャラが多い事、ドルアーガのキャラ配置が、分かりやすかった事、(グラフィックツールによってはドルアーガの配置は分かりにくいかもしれません。)そして、最大の理由は、どちらも有名なゲームであり多くのファンがいる事。せっかく書き換えたのだから、多くの人にやって欲しいですもんね。(^-^)以上の理由により決定しました。(ちなみに、僕はゼルダ大好き。)


★それでは、実作業について説明して行くことにしましょう。

僕の場合CHR(パソファミ形式のキャラファイル)を直接いじれるソフトを持っていたので、それを利用しました。これはそんなに出回ってないでしょうし、配布も不可能なので、各自用意してください。直接キャラジェネをいじれるソフトや、コンバートできるソフトが存在するようです。(NESticleや、パソファミ(一部のバージョン)でも書き換える事は可能です。)コンバートしてやる場合は、逆のコンバートが出来る事も確認した上で、バッチファイル等を用意して、できるだけコンバートの手間がかからないようにしておきましょう。(元に戻せないと空しいですし、後半は、ちょっと直してコンバートしてチェックの作業が増えるので、時間がかかるとやる気を無くすと思います。)

使用するグラフィックツールは最低限、複数のファイルが開けて、相互にコピーができる物でないと、厳しいと思います。できれば、指定範囲内の左右反転や、キャラパレットのスワップ(入れ替え)等もある物がいいです。高望みですが、キャラを元に組み合わせられる別画面があり、そこで絵をいじれたりしたら最高です。さらに、キャラを元にパターンも組めて、動きも確認できたりすると、もう何も言う事がありませんね。そんなツールを持ってたら、ぜひ教えて下さい。(注意!読み込んだ時に、勝手にパレットの並びを変えてしまうグラフィックツールがありますが、そのようなツールは、ゲームのキャラの書換には向きません。って言うか使えない。)

★では、実際に僕がやった作業を順を追って説明しましょう。

まず、ゼルダのキャラを抜き出します。ゼルダのファイルは特殊なのでCHRが直接見れません。そこで、パソファミを使用し、CHRをキャラエディターでセーブしました。(ディスクのゲームでなければ、この作業は必要ありません。)

さらに、僕の持っているツールでは1バンク(4096バイト)ずつしか呼び出せないので、バイナリカットツールで編集できるサイズに切り分けます。

さて、やっとエディットです。まず、エミュレータで実際の画面を見ながら変更キャラに色を付けて行きます。(CHRにはパレットデータが含まれていません。)だいたいパレットを合わせた所で今度はキャラパターンをチェックして行きます。大抵のキャラファイルは使い回しをしてキャラ数を減らしているので、どこにどのキャラが使われているかをチェックし、できれば別のファイルを用意して使い回しのない分かりやすい状態にしてセーブしておくと後で楽です。

色付け前(見にくいでしょ。) 色付け後(ほら、見やすくなった。)

上の方法以外にも、スナップショットで一枚ずつキャラクターを持ってくる方法もありますが、あまり効率的ではありません。ただし、CHRの中にはコンバータで機械的に圧縮している物も多いので、そういう時にはスナップショットが役に立つかも知れません。(大抵、そういうソフトは、バンク数が多いので書き換えは大変ですけどね。)さらに、機械的ではなく、人の手で限界まで圧縮しているソフトもあると思います。僕自身、ファミコンではないのですが、PCエンジンや、スーパーファミコンのソフトで、この様な手圧縮をやったことがあります。ファミコンの初期の頃は、もっとキャラ数の制約が厳しかったので、大抵のゲームは多かれ少なかれ手圧縮されてます。特にパターン数の多い主人公なんかは、結構圧縮されていますので、使い回しや反転に注意しながら抜き出すのがいいと思います。もし馴染みがないゲームの場合は、ココでパターンが分からなくなるので、少なくとも初めて書き換える(抜き出す)時には、知ってるゲームにした方がいいと思います。かなり手圧縮されたソフトを元ソフトに使うのは、あきらめた方が無難です。変更キャラで使う場合は、スナップショット等を 使うと何とかなるかもしれません。

元キャラは、配置を変えずにどこに何のキャラがあるか把握していきます。(これが楽なソフトを選んだ方がいいです。っていうか選ばないと泣きます。)把握しながら、色も実際のゲームの色に合わせて付けて行きます。この作業は結構重要なので、面度臭がらずにやったほうがいいのですが、ツールによっては、色付けをするとパレットデータの並びが変わってしまう物もあるので、注意が必要です。←普通のエディタはまず変わってしまいます。

ドルアーガの塔のキャラジェネ
SPR(スプライト)バンク BG(バックグラウンド)バンク

以上の作業が一通り終わったらいよいよ書換です。まずは、どの元キャラをどの変更キャラに変えるかを考えます。この時重要なのは、できるだけ同じ動き・パターン数の物を選ぶ事です。パターン数が違っていても、書き換える事は不可能ではないのですが、どうしても動きがぎこちなくなってしまいます。さらに、横の動きしかない物を縦に動かす等も無理があるので、そういう所にも注意しながらパターンを選んで下さい。この時にパターンが合うからといって適当に変えると、雑魚キャラが強いキャラの絵になったりするので、(そういうのを楽しむのでないなら)強さや出てくる場所なども考慮に入れながら考えるとまとまりが出ると思います。

次はパレットの調整です。元キャラを見ながら変更キャラのパレットをパレットスワップで合わせます。よほど運が良くない限り、同じパレットにはならないので、色の濃淡を考えながら合わせて行くのがいいと思います。カラーのスワップが無い場合は、ここでキャラを見ながらのドットの打ち直しをしなければならないと思います。ドットを打つ時は間違えないように注意してください。この作業を、やるのとやらないのでは、全然仕上がりに差が出てくるので頑張ってやりましょう。(パレット調整まできちんとやってる書換ソフトは、皆無な気がしないでもない・・・。)パレットの変更までできると、カッコイイんですけど、ファミコンのゲームでは、パレット数が少なく、他のキャラの色まで変わってしまうし、パレットセットのプログラム部分を探すのも大変なので、今回は見送りました。(パレットの場所は、比較的楽に見つかりました。パレットの変更は、メッセージ編で紹介します。)

ここまで出来たら向いてる方向等を合わせて、変更キャラを元キャラにコピーします。(方向等を合わせるのは、別にもっと前でもまったく構いません。)

ドルアーガの色に、そのまま当てはめたタートナック
後ろのパターンが足りないのは、元々反転を使って動きを表現している為。(置く時にドルアーガのパターンに合わせて置く所を変えています。)
変更キャラ(ゼルダ)
ドルアーガのキャラクター、ブルーナイトとは正面のパターンが違いますが、分かりやすくする為こちらを利用しました。(ナイト系のキャラは、正面だけを変更する事によって、2種類用意しています。)比べて見ると、メインの色が違いますね。
元キャラ(ドルアーガ)
まず、白と水色を置き換えます。これでメインの色が同じになります。それから、正面の剣とシールドが逆なので反転してやります。それから、後ろのパターンをコピーして反転すれば・・・。
はい、出来上がり。(^^;;;
パレットや反転等の処理後

これで一通りの作業は終了しました。あとはこれの繰り返しで書換は完了します。

途中で、どうしても元ソフトのパターンが、変更キャラにない場合もあると思います。その時は、できるだけ変更キャラのイメージを壊さないように、自分で作りましょう。(主人公のパターンが完璧に同じというのは、経験上まずありえないと思います。)

この一連の作業が終わったら、後はゲームをエミュレータでプレイして、色等が合ってるかチェックしましょう。自分でエディットした時には分からなかったキャラクターもこの時にチェックします。(僕の場合、このチェック作業が一番時間がかかってます。せっかくココまでやったのですから、横着せず、気合いを入れて完全にエンディングまでチェックしましょう。)

もし、分からないキャラを見つけてもいきなり消したりせずに、画面で確認してからにしましょう。ゴミキャラに見える物も思いがけない大事な所で使われていたりします。(分かりにくかったら、別のキャラに書き換えてみると、分かりやすくなるかもしれません。)ドルアーガでは後半パワーアップしたときに、兜の角と、盾の色をスプライトを重ねて表現していました。もし、きちんと対応できるようなら置き換えるのが良いのですが、今回は不可能でしたので、思いきって消してしまいました。

全部の書き換えたキャラを確認したら無事終了です。お疲れさまでした。

ドルアーガのキャラクターバンク 書き換え後、ゼルアーガのバンク

いろいろ書いてきましたが、ここまでの作業をきちんとすべてこなしている書換ソフトはほとんど存在していないのが現状です。でも、せっかく書換をやるんならこだわってやって欲しいと思い、今回は記事にまとめさせていただきました。この記事を読んで少しでも優秀な書換ソフトが出てくればシアワセです。

追伸・せめて、主人公ぐらいはバケずにだそうね。カッコ悪いから。(使い回しが多い主人公の書換が一番難しかったりするんですが・・・。)

ここまで書いてきてなんなのですが、一般に出回っているグラフィックツールでは今回のキャラ書き換えをやるのは非常に難しいと思います。どうしてもやりたい場合は、最初のうちは少しずつ書換え、色バケ、キャラバケ等がないか確認しながらやってみてください。もし、不具合が出る場合は思いきってグラフィックツール自体を変えた方がいいかも知れません。

パソファミはキャラ書換えのサポートに使うのに便利なのですが、本体がシェアウェアなのと、動作が不安定、色が適当(バリバリ原色)な所など残念な点が多いです。せめてフリーウェアにして欲しいものです。(パソファミは、キャラの書き換えのチェックぐらいにしか利用していません。)パソファミファイルはキャラデータ、プログラムデータ等に別れていて使いやすいんですけど・・・。
↑最新バージョンは書き換えのサポートに向いていた機能がなくなってました。
(僕の使ってるバージョンは、パソファミ/WinG(バージョン2.6b)です。)

パソファミファイルの拡張子CHRはキャラデータ、PRGはプログラムデータ、PRMはヘッダ?、NAMはタイトル名(テキスト形式)、DK?はディスクファイル(?は面、A・B・C・Dです。)500とか700とかは改造パッチのような物・・・だと思う?

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